はじめに
「働きかたDIY」の tochu_diy です。
前回の退職代行の体験談では、依頼から退職完了までの流れを書きました。今回はその続き——退職代行で辞めたあと、何をすればいいのかを、実際にやった順番に整理します。
先に大事なことを一つ。退職後の手続きは、退職代行を使ったかどうかで変わりません。 自分で辞めた人とまったく同じ流れです。だからこの記事は、退職代行を使っていない人にも役立てていただけるのではないかと思います。
それよりも手続きに影響するのは、「会社都合」か「自己都合」かという退職理由の区分です。この記事の中でも、その違いに触れながら進めます。
まず、離職票が届くのを待つ
退職後、最初に受け取る大事な書類が離職票です。一般的には退職から10日〜2週間ほどで、会社から郵送されてきます(2026年7月時点の一般的な目安です)。
私の場合は、退職代行を使う→有給消化→離職票が届く、という流れでした。もし2〜3週間待っても届かない場合は、会社への催促が必要ですが、退職代行を使った人なら代行会社経由で確認を頼めます。私も「届かなかったら退職代行者に頼めばいい」と思えたので、その点は気楽でした。
離職票が届いたら、失業給付の手続きに進めます。ただその前に、待っている間にやっておく手続きが2つあります。健康保険と年金です。
健康保険をどうするか決める(期限に注意)
会社を辞めると、会社の健康保険から外れます。次の3つから選ぶことになります。
- 国民健康保険に入る(市区町村の窓口で手続き)
- 今までの健康保険を任意継続する(最長2年間、今の保険を続けられる)
- 家族の扶養に入る(配偶者や親の健康保険へ)
ここで注意したいのが期限です。任意継続は、退職日の翌日から20日以内に申請しないと使えなくなります(協会けんぽの場合。2026年7月時点)。「離職票を待ってから考えよう」とのんびりしていると、選択肢が一つ消えてしまうので、健康保険だけは先に動くようご注意ください。
どれが安いかは、前年の収入や家族構成によって人それぞれです。市区町村の窓口で「国保だと保険料いくらになりますか」と聞いて、任意継続の金額と比較してから選ぶのが確実です。私も比較したうえで、任意継続の方が安かったのでそちらを選びました。
一つ、正直に書いておきたいことがあります。会社都合で退職した場合、国民健康保険には保険料の軽減制度があります(前年の給与所得を大幅に低く見なして計算してくれる制度。2026年7月時点)。私は自己都合扱いだったのでこの軽減は使えませんでしたが、もし会社都合にできていたら、保険料はもっと楽だっただろうなと思います。体験談にも書いた「本当は会社都合にしたかった」という本音は、こういう実務面にもつながってくるのです。
住民税と年金の切り替えも忘れずに
見落としがちですが、この2つも退職直後の手続きです。
住民税は、前年の所得に対してかかる税金です。つまり、退職して収入がなくなっても、前年の収入に応じた住民税の支払いは続きます。在職中は給料から天引きされていたものが、退職後は自分で納付書で払う形に変わります(退職時期によって扱いが変わります)。私はこれが正直、きつかったです。退職後のお金の計画には、住民税の分を必ず入れておくべきと思います。
年金は、厚生年金から国民年金への切り替えが必要です。退職日の翌日から14日以内に、市区町村の窓口で手続きします(2026年7月時点)。健康保険の手続きと同じ窓口でまとめてできるので、一度の来庁で済ませるのがおすすめです。
離職票が届いたら、ハローワークへ
離職票が届いたら、失業給付(正式には「雇用保険の基本手当」。いわゆる失業保険のことです)の申請です。私は届き次第、なるべく早めにハローワークに行きました。
行ってみて驚いたのは、窓口の混みようです。「こんなに会社を辞めた人がいるのか」と思うほどでした(東京です)。時間には余裕を持って行くことをおすすめします。
手続きの大まかな流れはこうです(2026年7月時点)。
- 離職票を持ってハローワークへ行き、求職の申し込み
- 受給資格の決定
- 7日間の待期期間
- 雇用保険説明会
- 認定日にハローワークへ行き、失業の認定を受ける→給付
ここでも「会社都合か自己都合か」で差が出ます。会社都合なら、7日間の待期期間が終われば給付が始まります。自己都合の場合は、待期期間のあとにさらに「給付制限」の期間があります——ただしこの給付制限、2025年4月の法改正で2ヶ月から原則1ヶ月に短縮されました(退職日から遡って5年間のうちに2回以上、正当な理由のない自己都合退職をしている場合などは3ヶ月になります。2026年7月時点)。昔の情報のまま「自己都合だと2〜3ヶ月もらえない」と思っている方は、いい意味で認識を更新するとよいです。
職業訓練という選択肢もある
失業期間中の選択肢として、職業訓練(ハロートレーニング)も知っておいて損はありません。
特に知ってほしいのが、訓練延長給付という仕組みです。ハローワークの受講指示で公共職業訓練を受ける場合、失業給付の日数を使い切っても、訓練が終わるまで給付が延長されます(訓練開始日の時点で給付の残り日数が一定以上あることなど、条件があります。詳しくはハローワークでご確認ください。2026年7月時点)。「訓練を受けたいけど、途中で給付が切れたら生活できない」という心配への、制度側の配慮です。
実は私も職業訓練を2回受講した経験があります。この話はまた別の記事で詳しく書く予定です。
転職活動は、焦らなくていい
最後に、転職活動のタイミングについて。
私の場合、「退職できる」とわかった瞬間から気持ちが軽くなり始めて、有給消化を経てハローワークに行く頃には、もうだいぶ元気になっていました。それでも、ハローワークに行った時点では「すぐ仕事を探そう」というより、「ちょっと休もう」という感覚の方が強かったです。
パワハラなどで心身をすり減らして辞めた人は特に、すぐに走り出す必要はないと思います。失業給付という制度は、そのための時間を支えてくれるものです。休んで、回復して、それから動く。私はその順番でよかったと思っています。
まとめ:やることリスト
最後に、時系列で整理します。
- 健康保険を決める(任意継続は退職日の翌日から20日以内!)
- 年金の切り替え(14日以内。健康保険と同じ窓口でまとめて)
- 住民税の支払いを覚悟しておく(前年分の請求が来ます)
- 離職票が届いたら、早めにハローワークへ
- 必要なら職業訓練も検討(給付の延長制度あり)
- 転職活動は、元気になってからで大丈夫
退職代行を使ったからといって、特別なことは何もありません。順番にこなしていけば、ちゃんと次に進めます。
この記事が、どなたかの「辞めたあと」の見取り図になれたら嬉しいです🌱

