はじめに
「働きかたDIY」の tochu_diy です。
「転職エージェントは2〜3社使った方がいい」とは思われていますが、実際に複数を同時に利用するとなると、返信のペースも案件の来かたもバラバラで、どう付き合えばいいのか掴みにくいものです。重複応募にならないか、職務経歴書は使い回して大丈夫か、と不安になる方もいると思います。
私は今、派遣で働きながら、正社員への転職活動をしています。その中で、MS-Japan(バックオフィス・法務系に強い転職エージェント)、ヘイズ(外資系の人材紹介会社)、ビズリーチ(企業やヘッドハンターからスカウトが届く転職サービス)の3社を同時に利用しています。それぞれの特徴の違いや、実際に困ったこと・工夫していることを、実体験としてご紹介します。この記事のゴールは、同じように複数エージェントを使ってみようか迷っている方が、具体的なイメージを持てるようになることです。
今、転職エージェント3社を利用しています
以前、転職エージェントは何社使うべき?という記事で「2〜3社を、担当者との相性を軸に選ぶ」と書きましたが、今回はまさにその実践編です。あのときは3回の転職を振り返った内容でしたが、今回は「今、実際にどう利用しているか」を、そのままお伝えします。
今回の転職活動では、業務内容を軸にしながら、年収を上げることを一番の目的にしています。転職のたびに優先したい条件は変わってきていて、これまでどんな軸で動いてきたかは、「絶対」なんてなかったという記事に書いているので、よければあわせて読んでみてください。
MS-Japan・ヘイズ・ビズリーチ、この3つは実はこんなに違う

複数を同時に使ってみて改めてはっきり実感したのは、同じ「転職エージェント」でも、特徴はかなり違うということです。
MS-Japanは、案件へのエントリーの窓口がシステムになっています。求人が公開されると、システム上でエントリーする形で、エントリー自体はそれだけで完結します。それとは別に、案件担当者からメールで「この案件どうですか、エントリーを検討してください」というお知らせが来ることもあります。疑問があれば、そのメールに返信する形で担当者に直接聞くこともできるので、システムとメール、両方の窓口があるイメージです。エントリーそのものはスピーディですが、担当者とのやり取りも別途できる、という感覚です。
ヘイズは、MS-Japanとは対照的に、メールベースでのやり取りが中心です。担当者からメールでJD(ジョブディスクリプション)が届き、エントリーするかどうかを自分で判断したうえで、希望すれば担当者経由でエントリーしてもらう形です。今、数社にエントリー中なのですが、正直に言うと反応がかなり遅いです。担当者からの返信もなかなか来ず、時には返事が来ないこともあります。だからこそ、待つだけでなく、自分から積極的に確認する姿勢も必要だと感じています。
ビズリーチは、MS-Japanと同じように、システム上から自分で求人に応募することもできます。ただ、私自身の使い方としては、企業やヘッドハンターから声がかかるのを待つスタイルが中心です。企業からの直接スカウトと、ヘッドハンター経由の連絡、両方が来ます。ビズリーチの使い方で詳しく書きましたが、連絡のパターンは大きく2つ。すでに具体的な案件がある紹介と、「総合的にご相談承ります」という、まだ案件が固まっていない段階での声かけです。後者は、実際に案件に繋がるまで少し時間がかかることもあります。
そしてビズリーチには、MS-Japanやヘイズとは根本的に違う、もう1つの側面があります。連絡をくれたヘッドハンターが、実は転職エージェント会社に所属していて、その会社の一エージェントとして声をかけてきている、ということがあるのです。その場合、そのヘッドハンター(エージェント)とやり取りを続けていくと、そのままそのエージェント会社から継続的に案件を紹介してもらえるようになります。つまりビズリーチは、スカウトを受けるだけの場ではなく、「新しく付き合うエージェントを見つける入り口」としても機能するということです。実際、私が今も使っているヘイズも、もとをたどればビズリーチ経由の出会いでした。まだ信頼できるエージェントが見つかっていない方は、ビズリーチに登録して、ヘッドハンターからの連絡を入り口にエージェント探しをしてみる、というのも1つの手だと思います。
こうして並べてみると、あくまで私自身の使い方としては、「システムでスピーディに進むMS-Japan」「メールが中心で、自分から確認する姿勢も必要なヘイズ」「応募もできるけれど、声がかかるのを待つ使い方をしているビズリーチ」、というふうに、関わり方の温度感がそれぞれ違うことがよく分かります。
ただし、3社を明確に使い分けているわけではない

こう書くと、「用途に応じてうまく使い分けているんだな」と思われるかもしれませんが、実はそういうわけでもありません。
そもそも、どのエージェントも目指しているゴールは同じです。転職エージェントは、私を転職させて成果報酬を得たいわけなので、どのエージェントも、できるだけ早く成約させたいと思っているはずです。「このエージェントはこの用途、あのエージェントはあの用途」というふうに、明確な役割分担があるわけではありません。
私自身が感じている違いは、エントリーの仕組み(システムかメールか)以外だと、担当してくれる人の性格や、紹介先の案件の傾向くらいです。返信の早い遅いも、エージェントの仕組みというより、担当者個人や、そのときの案件次第という面が大きいと感じています。なので、3社を戦略的に使い分けている、というより、窓口を複数持っておくことで、より多くの案件に出会えるようにしている、というのが私の実際の使い方です。
3つも同時に利用していると、「同じ求人に重複して応募してしまうのでは」と心配する方もいるかもしれません。実際、これまで重複しそうになったことは2回だけありました。1回は応募自体を見送り、もう1回は先に付き合いのあったエージェント経由で応募する、という判断にしました。案外、重複はそんなに頻繁には起きないものでした。エージェントごとに紹介してくる案件の傾向にも違いがあるので、思っているほど神経質になる必要はなさそうです。
職務経歴書、システム経由だと個別対応できているか不安
以前職務経歴書の書き方という記事で、「1社1社作り変えたら通過率が変わった」と書きました。ただ、今回利用しているエージェントの多くは、職務経歴書をシステムにアップロードして、そこからエントリーする形式です。
正直なところ、これで会社ごとに内容を個別調整できているのか、よく分からないです。ビズリーチは職務経歴書がそのままシステムに登録される形なので、応募のたびに内容を変えるのは難しそうです。MS-Japanやヘイズのように担当者とやり取りができるエージェントであれば、「この案件向けに少し調整してほしい」とお願いできる可能性はあると思います。ただ、実際にお願いできるかどうかは会社や担当者によって変わってくると思うので、よほど思い入れのある応募先があるなら、一度担当者に聞いてみる、という手はありそうです。
以前の転職活動のときは、担当者とのやり取りが中心だったので、1社1社の温度感に合わせて調整しやすかったように思います。今回、システム化が進んだぶん、スピードは上がっている一方で、この「個別対応できているかどうか」が見えにくくなった、という感覚があります。ここは、今後も気にかけて確認していきたいポイントです。
長期戦を選べるかどうかは、条件の厳しさと直結する

長期間、転職活動を続けることには、メリットもあります。長くウォッチしているほど、自分の希望に合う企業に出会える可能性が高くなるからです。求人は、タイミングによって出てくるものが大きく変わります。今は良い案件がなくても、数ヶ月後には条件にぴったりの求人が出てくることもあるので、母数を増やすという意味でも、長く続けること自体に意味があると感じています。
ただ、今の職場をすぐにでも辞めたい、という事情がある場合は話が別です。心身の健康を優先すべき場面では、悠長に構えている余裕はありません。その場合は、条件や優先順位を一度見直して、多少希望から外れていなければそこで決断する、という判断も必要になると思います。長期戦を選べるかどうかは、結局のところ、今の職場にどれくらいの余力を残せているか次第だとも思います。加えて、当面の生活を支えられるだけの防衛資金が手元にどれくらいあるかも、長期戦を選べるかどうかに関わってくると思います。
私は今、比較的長期的な目線で転職活動をしているので、リモートワーク最優先ならでも書いた通り、リモート・フレックスといった条件を、わりと厳しめに設定しています。時間の余裕があるからこそ、妥協せずに探せている、という面もあります。もし今、切羽詰まった状況で転職活動をしている方がいたら、その厳しさを真似する必要はまったくありません。あくまで、余裕があるからこそ取れている選択だと思っています。
まとめ
複数のエージェントを同時に使うのは、最初は難しそうに感じるかもしれません。実際に使ってみると、明確な使い分けがあるわけではなく、窓口を複数持つことで、出会える案件の母数を増やしている、というのが実感に近いです。
職務経歴書がシステム経由で個別対応できているか分からない、という不安も正直あります。それでも、長期的に構えて、自分の条件を大事にしながら探し続けられるのは、今の自分にとって悪くない選択だと感じています。
これから複数のエージェントを使ってみようか迷っている方にとって、この記事が具体的なイメージをつかむきっかけになれば嬉しいです🌱

